個人事業主の場合1月1日から12月31日の一年間の所得などで確定申告を行うので、そろそろ経理処理をして事前準備を進めようと思っているという方もいますよね。
経理処理をしていくなかで、気になるのが「経費」のことではないでしょうか。
特に下の男性のように、飲食代で悩む方も多いと思います。。
この記事では、気になる飲食代金の経理処理のポイントや注意点、領収書の管理についてわかりやすくお伝えしていきます。
こんな人におすすめ
目次
個人事業主の昼飯やお弁当代の食事代金は経費で落とせるの?
結論から言うと、昼食やお弁当代は経費で落とすことができます。
個人事業主と法人では経費の扱いに違いがありますが、昼食やお弁当といった飲食代は個人事業主の場合も法人と同様に経費で落とせるという認識で問題ありません。
食事代が経費で落とせるかどうかのポイントは……
経理処理上では、下記の3つの費用のいずれかで処理を行うこととなります。
飲食代の勘定科目
- 交際費
- 会議費
- 福利交際費
個人事業主が昼食などの食事代を経費で落とす場合「交際費」として処理するのが一番シンプルでおすすめです。
食事代を交際費として落とすには?
クライアントやその関係者、従業員などの昼食は「接待交際費」という科目で、経費として計上することができます。
「接待交際費」として経費を計上するポイントは「必ず全員分の食事代を支払う」ことです。
また、基本的には領収書やレシートをお店からもらい保存しておくのが一番ですが、領収書やレシートをもらい忘れたり、なくしてしまった場合などは、「誰が(代金を支払った者)」、「誰に(クライアント様)」、「いつ(日付)」、「いくら支払ったか(金額)」をしっかりとメモ帳などに記載しておくだけでもいいようです。
次に、実務的なことをご紹介します。
100均や文具店などで取り扱っている「出金伝票」を用意して下記のように記載していきます。
先ほどもお伝えしたように、出金伝票には「誰が・誰に・いつ・いくらを支払ったのか」を明確にわかるように記載しておくのが大切です。
食事代を会議費として落とすには?
クライアントや従業員と会議を兼ねて一緒に昼食を食べることもありますよね。
そういった場合は、お弁当代などの昼食にかかった費用を「会議費」という科目で計上することができます。
会議費として計上したい場合のポイントは下記の3つです。
会議費のポイント
- 会議をしたという実態がある
- 会議に使っていてもおかしくない場所を選ぶ
- 頻度が多すぎない
簡単に言うと、会議をしたということを証明するために、議事録をしっかりと残したり、会議に相応しい場所で行う必要があるということです。
また、定例でもないのにしょっちゅう会議費として昼食代を計上するのは、本当に会議だったのか、ただ一緒に昼食を食べただけなのか判断しづらく、不自然さがあります。
そうなると会議費として計上するのが難しくなるため、あくまでも自然な頻度にとどめておくのがよさそうです。
食事代を福利厚生費として落とすには?
従業員への昼食代は3つの条件を満たすことで「福利厚生費」として計上をすることもできます。
その条件とは……
福利厚生費の条件
- 現金ではなく昼食そのものを支給すること
- 半分以上は従業員の負担であること
- ひと月、3,500円以内であること
また、現物支給でも個人事業主の場合は、自分自身や家族分を福利厚生費として計上するのは、正直ちょっと難しいんです。
その理由は、「福利厚生」というものは、従業員のためのものだからです。
法人化している場合は問題ありませんが、個人事業主の方は福利厚生費として計上するよりも、接待交際費で計上する方がいいと思います。
飲み物代を経費で落とすには?
昼食と一緒に飲み物を出したり、場合によっては飲み物だけを従業員に出すこともありますよね。
飲み物も、上記で紹介したように事業に関係のある場合は「接待交際費」「会議費」「福利厚生費」として経費にすることができます。
ただし、下記のようなケースでは経費と認められない場合もあるので、注意が必要です。
経費として認められない例
- のどが渇いた時の飲み物代
- 習慣という理由での飲み物代
重要なのはあくまでも仕事をする上で必要であるかどうかという点です。
逆にこのような場合は一般的に経費として認められます。
経費として認められる例
- 会議用の飲み物
- 来客用の飲み物
- 会社のウォーターサーバー
先ほども記載しましたが、このような仕事上、必要とされるものは経費として落とすことができますよ。
項目や領収書の管理は?
昼食代や飲み物代を支払ったときに発行される「領収書」や「レシート」は、飲食代の証拠として保管しておく必要があります。
また、2023年10月からは「電子帳簿保存法」が施行され、領収書などがデジタル媒体で保管されるようになります。
電子帳簿保存法が導入されれば、それに対応した会計ソフトも今後どんどん増えるはずなので、それらを使うのもよいと思います。
施行される前の紙ベースでの保管は、税理士さんによっては、適当に保管ボックスに年ごとにまとめて入れておけばそれでOKということでした。
その他、月ごとにファイリングしておくなど、自分がやりやすいように保管をしておいてくださいね。
経費で落としたいなら事業のためかどうかに気を付けよう
昼食代や飲み物代などは、なんでも経費として計上できるわけではなく「あくまでも事業に必要だから」という理由が大切です。
また、経費の勘定科目としては「接待交際費」「会議費」「福利厚生費」のいずれかで処理をすることになります。
「飲食代を経費で落とせるのかな?」と迷ったときは、それが事業を進めるうえで必要なものなのかを基準に考えてくださいね。
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